自閉スペクトラム症(ASD)・軽度能力知的障害の息子にとって、排泄を自立することは難儀となっています。
今回は5歳息子と一緒に取り組んだトイレトレーニングについてまとめます。
トイレトレーニングを行うまでの顛末
2歳
おまるに誘導すると排尿したので、排泄の自立を簡単に達成すると思い込んでいました。
冬になると億劫になりトイレトレーニングを中断してしまいました。
3歳
改めてトイレトレーニングを始めようとするも、習慣(オムツ着用)へのこだわりがあり進められませんでした。
4歳
実父母から以下のように叱咤激励されました。
「排泄が自立できていないのは親の責任!お父さん、お母さん頑張れ!」
しかし、息子がお漏らしする様子を見て、考えを改めていました。
「これはまだ便意、尿意を感じられていないからトイレトレーニングは進められないと思う。」
5歳
保育施設より、
「排泄が自立できていないと普通学校には通えない。」
と言われ焦燥感に駆られました。
妻より【ペアレントトレーニング】への参加を提案され、これをキッカケにトイレトレーニングを始めました。
トイレトレーニングの記録
以下にトイレトレーニング中の排泄記録のまとめます。
おむつ | おまる | 補助便座 | お漏らし | |
---|---|---|---|---|
尿 | 1 | 10 | 6 | 0 |
便 | 2 | 0 | 0 | 2 |
おむつ | おまる | 補助便座 | お漏らし | |
---|---|---|---|---|
尿 | 1 | 18 | 1 | 1 |
便 | 5 | 1 | 0 | 4 |
おむつ | おまる | 補助便座 | お漏らし | |
---|---|---|---|---|
尿 | 4 | 4 | 20 | 3 |
便 | 2 | 0 | 0 | 7 |
以下に詳細の排泄記録を示します。
トイレトレーニングの取り組み方
以下の2つを心掛けて、トイレトレーニングを行いました。
- スモールステップによる達成
- 強化子による促進
※強化子とは、行動を行うことで直後に起こる良いこと
私たちは強化子を褒める・ゲームをする・息子の欲しがっている物を購入するための一部のお金としました。
トイレトレーニング取り組みの効果
2023年9月~10月
- 日中においてオムツ着用からパンツ着用の時間が増加
- ただし排便についてはオムツかお漏らし
2023年11月
- 排便を補助便座で行えるようになる
2024年5月末~
- 排尿を立って行う練習を始める
これまで息子は座って排尿できることに満足し、立って行おうとしませんでした。
強化子を用いることでチャレンジを促し、試みるもしばらく失敗が続きました。
陰茎に触れるだけで、腰を前に突き出して排尿していたのです。その方法では尿が下に流れ足にかかっていました。
アドバイスをするもなかなか理解してもらえませんでしたが、6月に入って陰茎をしっかりと保持することを理解することが出来ました。(図1参照)
今後チャレンジを繰り返すことで、出来るようになると考えています。
現状
- 就寝時以外はパンツ着用(就寝時はオムツ着用)
- お漏らしすることもある(1~2回程度/月)
お漏らしは不慣れな場所にいる時・集中している時・ストレスがかかっている時にあります。
息子にとって排泄は、意識をすることで行っているという感じです。
所感
トイレトレーニングについては本を読んだり、アドバイスを求めたりしました。試行錯誤して私たちにとって一番効果が得られたのは、強化子を用いることでした。
今までのやり方にこだわりを持つ息子にとって、新しいことにチャレンジをするということはハードルが高いこととなっています。そのハードルを下げる効果として強化子は良い効果をもたらしてくれます。強化子はトイレトレーニングに限らず、今後いろいろな場面で使えると感じています。
排泄の自立、強化子の活用について学べる機会【ペアレントトレーニング】に参加を提案した妻には感謝しています。